課題 >> 21. 「組織図」 を読んでください。

組織図

このコースの前のセクションですでに読んだように、サイエントロジーでは組織化という主題において、大きな突破口がもたらされました。 しかし、これらは、生命全体に関する基本公理の調査と発見の中でサイエントロジーにおいて発見・開発された、組織に関する自然法則のほんの小さな部分にすぎません。これらの公理、つまり存在自体の基本原理を打ち立てることによって、すべての分野に希望の光が投げ掛けられました。

サイエントロジーは有能な人をさらに有能にします。 サイエントロジーの教会組織はそれぞれ、地域社会の人々にその技術を提供するという目的を持っています。そうすることで、個人がより有能になり、その人の人生と周囲の人々の人生が向上するようにです。 結果として、個人は自分の個人的な目標を達成し、地域社会全体が成長し、何千年もの間人々を悩ませてきた狂気、対立、紛争から自由になった文明が創造されるでしょう。 究極的には、これがサイエントロジーの目標です。

個人とその地域社会に最大限に奉仕するのを可能にするためには、サイエントロジーの組織が高度に組織化され、効率的である必要があります。 既存の組織図は、上から下までの命令の方向を示す、単なる指揮系統図にすぎないのが普通です。したがって、サイエントロジーのこの特有の目的に利用することは全くできません。 ここで必要とされていた組織化のパターンは、何よりもサイエントロジーのサービス提供を中心に展開するものであるとともに、組織の存続のために必要なその他の機能に加え、組織がその目標の達成に向かいながら、苦もなく拡張するのを可能とするような機能をも明確にするものでした。 したがって、特にサイエントロジーの組織のために、組織図を考案しなければなりませんでした。

サイエントロジーの組織の各領域は、ふたつのうちのどちらかの方法で機能します。 ひとつは、組織が提供する多様なコースなどのサービスを与える機能、もうひとつは、職員を採用・配属し、組織の請求書の支払いを行い、スタッフの世話をし、組織の提供するサービスを一般の人々に知らせるなど、その他多くの活動によって前者の領域を援助する機能、そのどちらかです。 サイエントロジーの組織は、すべての部分が組織の目的を遂行するために一体となり、全体として貢献しています。 そして、組織にとって、成功をもたらす上で不可欠な組織化の基盤となるものが、組織図です。

本来はサイエントロジーの組織が利用するために開発されたのですが、この組織図の利点は、適用におけるその柔軟性にあります。 これは生命の法則そのものに基づいているため、領域を問わずどのような営みにも適用できますし、組織の機能や大きさに関係なく、どのような組織にも適用することができます。さらにこの組織図は、個人が自分の人生を組織化することに利用し、その人自身の存在を向上することさえできます。

組織図は、部門と呼ばれる7つの別個の領域に分けられています。 それらには、1から7までの番号が付けられています。 各部門が、その部門特有の生産物を生産するために必要な機能を果たします。

どの組織でも、それが成功するためには、これらの部門がその名称の下で扱っている活動を、すべて実行しなければなりません。 これらとは、役員部門、コミュニケーション部門、普及部門(組織のサービスおよび生産物のプロモーションとマーケティング)、経理部門、生産部門、資格認定部門(組織のサービスと生産物の品質を保証する)、そしてパブリック部門(新たなパブリックに組織のサービスおよび生産物を知らせる)です。 これらの部門がひとつでも欠けていれば、その組織は失敗するでしょう。

7部門の組織図には、大きなグループにしか当てはまらない部門がいくつかあるように見えますが、先に触れたように、これはどのような規模のどのような組織にも当てはまります。 この組織図を導く際に出てきた問題は、組織の拡張による絶え間ない変化をどのように乗り越え、異なった大きさの組織にそれをどのように適用するか、ということでした。 したがって、この組織図は、変化することなく、ひとりの人間から数千人にまで対応します。 違いは、占められるポストが多いか少ないかということです。 それが唯一行われる変更です。

この組織図に特有なのは、左から入って、右に進んでいくという点で、それは第1部門から始まって他の諸部門を通って、第6部門まで移動し、そして外へと出ていきます。 個人や粒子は第7部門を通ってはいきません。この部門は組織の他の部分の活動を調整し、その目的を果たすためにきちんと機能しているよう取り計らいます。 継続的な円を描いて第7部門が第1部門と出くわすという流れを示すことができるように、この組織図を大きな円筒の上に貼るのが理想的でしょう。 この事実を強調するように、第7部門は組織図の他の部門より前に据えられています。

第1部門から第7部門までは独断的に並べられているわけではなく、「生産のサイクル」として知られる順序を表しています。 この宇宙の基本法則のひとつは、どのアクションのサイクルも、それがうまく完了するためには、これらの厳密な7つの主要な段階を通っていかなければならない、というものです。 言い換えれば、組織や会社が高品質の生産物やサービスを生産するためには、7つの部門すべてが正しく機能していなければならないということです。 大昔からずっと、無数の文明、政府およびグループがさまざまな悪性の病の餌食となり、地球の表舞台から消えていきました。 これらの失敗を引き起こしたのは、7つの部門のうちのひとつかそれ以上が欠けていたからです。

この組織図があらゆる大きさの組織や個人の人生にそのまま当てはまることは、それを調べてみればすぐにわかります。

例えば、あなたは自分がしていることについて人々と「コミュニケーション」をし、コミュニケーション・ラインを確立しなければならないでしょう。

「普及」は、あなたが何を生産しているのかを人々に伝えて、それをプロモートすることに関わります。

あなたは自分の生産物を生産するために物質的な材料を得なければなりません。それが「経理」です。 これには、材料を購入する資金と、それらを購入する方法、およびあなたの資産の手入れも同様に含まれます。

その次にあるのが、生産物(提供されているサービス、あるいは生産されている品物)の「生産」です。

そして生産物が完成すると、「資格認定」が、その生産物がその要求事項を満たしているかを確認します。もし満たしていなければ、生産物が価値あるものになるように、そして交換できるように、そこに関わったものを正します。 資格認定の部門はまた、あなた自身および組織の職員の教育およびトレーニングをさらに促す機能も含みます。

いったん、その生産物の品質が認められれば、「パブリック」部門がそれを外へと広め、それを手に入れることのできる新たなパブリックを生み出します。そうして、あなたとあなたの生産物を彼らに知らしめ、彼らが欲するものとするのです。

将来のゴールの設定と計画策定に関心を払うのは、「役員」部門です。それはまた、物事を機能させ続け、生じる恐れのあるさまざまな問題や欠陥を解決します。

各部門が果たす機能は、複数の「課」へとさらに細かく分けられます。通常、それぞれには3つの課があり、合わせて21となります。 各課には特定の生産物があり、それらが一緒に組み合わせられると、その部門全体の生産物となります。

例えばコミュニケーション部門では、その最終生産物は、有能で、生産的で、倫理的な職員です。 第1の課はラウティング・人事課です。ここは、部署に就けられ、ハッティングを受けた有能な職員という生産物を持ちます。(ラウティング=ラウトする:人や物を所定の経路に沿って適切な受け手に送ること。) この課の機能には次のようなものがあります。組織に入ってくる個人を受け入れ、組織内の正しいターミナルにラウトする。職員を採用する。新しいスタッフの適切な活用法を決め、彼らをその組織の拡張を促すために正しく配属する。その組織のスタッフが自分たちの職務を知っていることを確かにする。

コミュニケーション課は、組織の中へのコミュニケーション、外へのコミュニケーション、さらに組織のスタッフ間のコミュニケーションのフローに完全な責任があります。 その生産物は、容易に受け入れられ、速やかに届けられたコミュニケーションです。 その機能は、電話の対応、正しいターミナルに電話を速やかに取り継ぐ。入ってきた郵便物を受け取り、それを速やかに組織中にいるスタッフに配布する。組織が大量のパブリックとコミュニケーションをしていることを見届ける。組織のコミュニケーションのシステムを確立して、組織がうまく機能する上で必要なコミュニケーションをスタッフと役員が送ったり、受け取ったりすることができるようにする。スタッフ間の業務文書を内部で速やかにラウトする。

視察報告課は、倫理的で生産的な職員という生産物を持つ第3番目の課です。 この課は、組織で現在進行中のプロジェクトの視察をし、役員へその状況を報告します。こうして、必要であれば、あらゆる欠点を修正するための措置を取ることができるわけです。また、組織のスタティスティックス(統計値)を集めて、グラフをつけます。そうすれば、役員がそれを視察・分析して生産と能率を高めることができます。さらには、組織における高いレベルの倫理的振舞いを維持します。

あらゆる個人が、21の課から成る自らの組織図を持っています。 それらの課の機能が果たされる度合いに応じて、その個人の生存と成功の度合いが決まります。

人の人生に組織図を適用するのはとても簡単です。 ひとつの課が行っている諸機能を取り上げて、それらを自分自身の活動と比較してみると、彼はそれらが実行されているか、それとも欠けているのかを判断することができます。 残りの課もこのように見ていくと、自分自身の組織図にどの機能が欠けているのか、あるいはどの課が欠けているのかということさえ査定することができます。 その後、これらの不足点を改善して、自らの人生を向上させる措置を講ずることができるのです。

簡略化された型のサイエントロジーの組織図は次のようになります。 これは、どの人でも、組織でも、あるいはグループでも適用することができるような、部門の機能を説明しています。

ひとつの行為が進む順序。そこでは、その行為が開始され、必要なだけ続けられ、それから予定通りに完了される。

ある人からもうひとりの人へコミュニケーションが運ばれるラインや道筋のこと。